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2024.5.22 大阪教育大学で森林ESD体験授業を行いました

緑豊かな丘の上に広がる大阪教育大学 柏原キャンパスで学ぶ国語、ICT専攻の学生さんを対象に、森林ESD体験授業を行いました。図画工作の授業枠で行うため、まず自然をじっくり観察し、感じ、それを図画工作で表現するというプログラムです。特別講師は、普段からさまざまな自然体験プログラムを実施されている大阪森林インストラクター会の皆さん。みずみずしい緑が爽やかな朝、キャンパスを歩きながらの野外活動がスタートしました。

1限目のプログラム、1つめは『フィールドビンゴ』。いつも見慣れているはずの道を「木の実」「フワフワ」「自然の音」「香りのするもの」など16の探し物を見つけて歩きます。グループで相談しながら、色や形、感触、音や香りなど、五感を使って見つけたものは、持ち帰ったりスマホで写真を撮ったり、メモで記録したり。森林インストラクターから教えてもらった「クスノキ」の葉のスーッとする香りに驚くグループもありました。こうしてさまざまな感覚を研ぎ澄まして宝探しをするうちに、自然に対する観察力がどんどん高まっていきます。

2つめのアクティビティは『自然の紋』。有名な徳川家の葵の紋など、日本に伝わる家紋の多くは自然を題材にしているという説明を聞いた後は、自分の紋づくりにチャレンジ。1限目に観察した葉や花、虫などをモノトーンでデザイン化して紋を作成しました。それぞれに個性があふれる紋がズラリと並んだ様は圧巻。いくつかの作品について作成意図や着眼点を聞きながら鑑賞しました。



2限目の学生さんたちは、『森の色あわせ』に挑戦しました。厚紙に5色の和紙を貼り付けてつくったパレットを手に、屋外へ。それぞれの和紙と同じ色の自然物を探しました。和紙はどれも繊細な色合いの中間色ですが、枯葉や花びら、綿毛、石ころなど、自然の中に驚くほどそっくりな色がたくさん見つかりました。



『森の色合わせ』で自然をじっくり見る目を養った後は、『森の美術館』というアクティビティを行いました。自然の風景をさまざまなサイズの額縁や虫眼鏡型のフレームを使って思い思いに切り取り、1枚の絵に仕立てます。きれいなものだけじゃなく、おもしろい、不思議、へんてこなど、自分の感性にヒットした場所にフレームを置き、タイトルを付けて完成です。緑のキャンパスの中にたくさんの名画が並ぶ様子は、まさに『森の美術館』。それぞれのグループがつくったアートをゆっくりと鑑賞して回りました。


これらのアクティビティはすべて、遊びを通して自然に触れる「ネイチャーゲーム」という手法を使ったものです。自然の姿をよく観察することで、その豊かさを何倍も楽しめることを実感した今回の体験を、それぞれが先生になった時に役立てていただければうれしいですね。



授業を受けた学生さんの感想の一部を紹介します。

【1限目

  • フィールドビンゴでは普段何気なく歩いているところにも、よく観察するとたくさんの見たことのない植物があることに気づくことができた。

  • 五感を意識して使って景色を観察すると様々な発見を得らえると感じた。日本という自然に恵まれた環境に生まれたのだから、自分の周りにある少しの自然でも観察して意識していけると生活が豊かになると思う。その姿勢をはぐくむために、森林ESDを授業に取り入れるのは良いと思った。
  • 同じところを歩いたのにみんな違うものをモチーフにして家紋を作っていて面白かった。
  • 自然はとても身近な存在だし、これからもそうであり続けてほしいと思う。環境破壊が取り沙汰される昨今、自然愛護の活動も活発になっている。しかし、そのような義務感や正義感とは関係なく、純粋に自然を愛してくれる心を育てたいと思う。
  • 自然の紋づくりでは動植物の細部まで観察し、それをスケッチではなくデザインに昇華する体験がとてもおもしろかった。スケッチとはちがい、同じ植物を描いた人たちの中でも出来上がりが全く違うところが新鮮だと思う。最後に何人かの紋を紹介してもらい、自分にはなかったデザインのアイデアや着眼点、応用力に驚いた。


【2限目

  • 環境を主役にすると植物や、地面など見てもいなかった物が見えるようになって自分の周りは様々なカラフルなものや面白いものであふれているのだと思えた。

  • 森林ESD を図画工作に取り組む方法として、自然から拾った色を絵の具などで再現してその色で作品を作るなどしたら楽しそうだと思った。
  • 同じ緑や茶色だと思っていても、それぞれ濃淡や雰囲気の違う色であることを発見できたのが面白かった。また、大学生だと特に小学生のときよりも目線が高くなり、見えなくなる部分が多くなるため、しゃがんだり、近づいてみたりして、普段の目線とは違った形で自然を観察することができたのがいい経験になった。
  • 「森の美術館」では、他の班の視点を作品として知ることで自分が見過ごしていた自然の美しさに気付けたことも、とても良い経験になりました。
  • 森の色探しで全く同じ色が見つかったときは凄くうれしかった。季節が変わればまた見つけやすい色と見つけにくい色が変わるのかと思うと、異なる季節の色も楽しみだと思った。

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