活動報告ブログ

活動報告ブログ

おおさか自然の恵み体験ツアー第5弾「木材のふるさとを訪ねる」を開催しました

2018年03月15日

3月4日、大阪の自然の恵みのルーツをたどるツアー5回目は、大阪の林業が盛んな町、河内長野を訪ねました。

ここは林業地として、300年以上の歴史があります。
吉野林業の手法を引き継ぎながらも、近年は環境と調和する管理を開拓されている林家、奥野壽一さんに、木材の「ふるさと」をご案内いただきました。

当日は3月の初旬にしては暖かく、ウグイスもさえずり、春の訪れを感じさせる陽気でした。今回のツアーは、木材が私たちの手元に届くまでをさかのぼります。

20180304megumi_1.JPG
河内長野の林家、奥野さん



奥野さんが最初に案内してくれた場所は製材所です。

バスを降りると、木のいい香に包まれました。
私たちがホームセンターで目にするような板がたくさん並べて、外の風と気温で乾燥されています。


製材所では所長の菊川さんに、製材の行程についてお話ししてもらいました。

原木を見て、できるだけたくさん板や角材などの製品が取れる形を考えるそうです。

実際に大きな製材機を動かして、木の皮がついたままの丸太から角材を切り出す行程を見せてくれました。


20180304megumi_2.JPG
製材機を動かす前に、近くで見学



大きなのこぎりが定位置で上下に動き、そこに丸太を押しあてて1面ずつ製材します。

丸太を90度ずつ回転させて4回、機械を通すと角材になりました。


20180304megumi_3.JPG
製材した角材を前に説明していただいた、菊川さん



製材した木材は、製品によってさらに加工し、乾燥させて製品となります。

昔は大工さんがのこぎりやかんなを使って加工していましたが、最近は加工技術が進み、大工さんが現場で行う行程が省力化されているようです。

加工場には、ふすまをはめるような溝が掘られている材や側面に細い凹凸の加工がされている材がありました。

側面に凹凸がある2枚の板を並べると、狂いなくぴったりとはまりました。建物の床や内装に使うそうです。


20180304megumi_4.JPG
加工と乾燥をする場所。後ろの大きな倉庫が乾燥機で右奥にあるのが加工機。


次に向かったのは原木市場です。

ここには皮のついたままの丸太が、樹種や太さごとに並べられていました。

ここには河内長野だけでなく、和泉市や千早赤坂からの原木が集まってくるそうです。

原木市場は所長の中谷さんに案内してもらいました。



20180304megumi_5.JPG
広い場所に丸太が並べられている原木市場



20180304megumi_6.JPG
商品の原木の前で説明いただいた中谷さん


置いてある丸太は1本1本に番号がふられ、せりにかけられるそうです。

中には樹齢100年以上の太い原木がたくさんありましたが、切り出して市場に並べるにもお金がかかり、価格は厳しいそうです。

林家さんの指値と買い手の提示した価格の差が大きく、まだ市場に並んだままの商品もあるようです。



最後に案内してもらったのは奥野さんの林業地です。

全ての木を切っていっせいに植林するという従来の方法を変え、環境保全型の林業が行われていました。

具体的には、林内の植生の豊かさを保つために粗く間伐をしたり、土砂の流出を防ぐために一部の木を残して植林するというやり方を実践されています。

奥野さんの森は、林齢の異なる木が育ち、森の中は明るくて地面にはたくさんの植物が生えていました。

木を切って使うことが、地域の自然の豊かさにつながることを実感できる森でした。

20180304megumi_7.JPG
奥野さんの林業地


ここで、木の収穫を体験させてもらいました。

倒したい方向に切り込みを入れ、その反対側から切っていくと、木の重みで切れ込みを入れた方向に重心が移動していきます。

参加者の皆さんで、順番にのこぎりを入れていきました。

最後はロープを使ってみんなで引っ張り、狙った方向に確実に、安全に倒します。

バリバリっと音がして、どさっと大きな木が倒れました。


20180304megumi_8.JPG
参加者の皆さんで少しずつのこぎりを入れてもらいました。


20180304megumi_9.JPG
小さな子も奥野さんと一緒にのこぎりに挑戦


今回のイベントでは、身近な素材である木材が、どこから、どのようにくるのかを、現場をたどりながら知ることができました。

そこにはよい木材、よい技術、そしてよい自然環境を次世代に、さらに先の世代に残そうとするチャレンジがありました。

コメントを投稿